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東京ハートセンター 心臓リハビリテーション室

社会復帰・家庭復帰 家族や本人の願い・・・それは心臓が治り、元の生活に戻ること 心臓手術後の回復における水先案内人
理学療法士 心臓リハビリテーション指導士 コ田 雅直がリハビリ提供させて戴きます。

心臓手術後のリハビリに特化!

□ 心臓血管外科専属の理学療法士によるマンツーマンでのリハビリを実施します。
□ 早期自宅復帰プログラムの提供(下記参照:例)
□ 長年の臨床経験から得られた術後の生活における留意点を明確に指導します。

■ 当院での心臓リハビリの実際

1.集中治療室でのリハビリについて
心臓外科術後のリハビリテーションは集中治療室(ICU)より開始します。 「早期離床」の概念のもと、術後は積極的にリハビリテーションを進めていきます。 痰を出す練習や呼吸の訓練、基本動作(寝返り、起き上がり、端座位)を獲得したのち、立位・歩行訓練へ移行します。

患者様に許可を得て写真掲載をしております。

2.一般病棟内でのリハビリついて
状態が落ち着いていれば、実生活に即した歩行トレーニングや階段歩行を行い、術後の離床(ベッドから体を起こす事)に努めます。

患者様に許可を得て写真掲載しております。

■ (例)心臓術後リハビリテーションプログラム

術後1〜2日目 立位もしくは20m程度の歩行トレーニング
術後3〜5日目 術後3〜5日目:日常生活を想定した歩行トレーニング(100〜300m)
術後6〜10日目 階段歩行、自宅退院に向けた動作指導(和式対応動作)


■ 負の因子を徹底分析した無理のないリハビリ提供
早期家庭復帰が目標ですが、マイナス要因(例えば不整脈)の出現が予測される場合などは、一旦リハビリを見送り、心臓血管外科医に確認します。決して無理をせず、着実に復帰を目指します。

■ 術後の痛みを和らげるアイテムについて
心臓手術では心臓を直接視野に入れるために胸骨正中切開(図1)を行います。解り易く言うと、一枚板の胸骨という骨を真ん中から切り分けます。
そうすると、切った胸の部分に痛みを生じる事があります。手術後の痛みは、動作にかなりの影響を与えます。その痛みを緩和させ、胸の部分を保護するアイテムがHeart Hugger(ハートハガー)と呼ばれるものです。(図2)
当院ではハートハガーを導入し、手術後の動作(図3)リハビリに用いています。

図1 図2 図3

イラスト・・・茨木 保

■ 参考資料として
□ 心臓リハビリテーションとは?
心臓の機能が低下する事によって引き起こされる身体的・精神的ダメージを、運動やカウンセリング、教育等により改善へと導くものです。 医療的に言うと以下のような定義になります。

心臓リハビリテーションとは、医学的な評価、運動処方、冠危険因子の是正、教育およびカウンセリングからなる長期にわたる包括的なプログラムである。このプログラムは、個々の患者の心疾患に基づく身体的・精神的影響を出来るだけ軽減し、突然死や再梗塞のリスクを是正し、症状を調整し、動脈硬化の過程を抑制あるいは逆転させ、心理社会的ならびに職業的状況を改善することを目的とする。
[米国医療政策研究局(AHCPR)の臨床診療ガイドライン(1995)より抜粋]


□ 心臓リハビリテーションは、幅広い内容と長期間を包括するため、 その時期により3つへ区分されています。

区分1(Phase1) 急性期: 手術、心筋梗塞及び狭心症から退院に至るまでのリハビリテーション
目標: 日常生活の自立、通院までとします。
区分2(Phase2) 回復期: 退院してから社会復帰に至るまでの リハビリテーション
目標: 社会復帰とします。
区分3(Phase3) 維持期: 社会復帰後から生涯にわたる良好な身体・ 精神機能を維持するためのリハビリテーション
目標: 生涯にわたる快適生活とします。

当院の心臓リハビリテーションは急性期の部分を主に担当しています。

■ 心臓リハビリテーションの効果について

1. 一時的に体力が低下した状態から運動を行う事により体力が回復し、スムースに動けるようになります。
2. 狭心症や心不全の症状が軽減します。
3. 動脈硬化のもととなる危険因子(高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満=死の四重奏)が軽減します。
4. 血管が自分で広がる能力(血管内皮機能)や自律神経の働きがよくなるとともに、血栓(血の塊り)が出来にくくなります。
5. 不安やうつ状態が改善し、快適な社会生活を送る事が出来ます。
6. 心筋梗塞の再発予防や突然死が減り、死亡率が減少します。(3年間で約25%の死亡率低下)
よって、心臓リハビリテーションを確実に行う事により、動作が楽に行え、精神的にゆとりが出来、長く快適に暮らす事が可能になります。

■ 知っていそうで、案外と知られていないリハビリテーションの世界
 最近、新聞やテレビで「リハビリ」という言葉を見たり、聞いたりすることは多くなってきました。リハビリの持つイメージは、「障害の克服」や「再起への布石」といった、いわば何らかの身体的および精神的ダメージを負ったあとの回復過程を象徴しているように思われています。確かに、機能障害(例えば、手足の麻痺や関節の不具合)に対して治療するという概念が世間一般に深く浸透し、医療業界においても、その概念は普遍的です。しかし、リハビリの本旨は、「人間らしく生きる権利の全体的な回復」というところにあります。要は、様々な疾病をきっかけに、その人物が保有していた権利や資格、名誉などの失われたもの、もしくは、失われつつあるものを共に回復していく「総合的なプロセス」というわけです。これを一言で表すと、「全人間的復権」という単語になります。非常にグローバルであり、また形として表現しにくい内容ですが、言い換えると、リハビリは局所的な治療アプローチではなく、対象者のすべてを取り巻く環境をターゲットとして、科学的根拠に基づき、今までに得た知識とスキルをもって臨む医療行為なのです。

■ なるべく病気にならないためには・・・〜運動が注目されている理由〜
 普段は気にも留めていないが、一旦失うとなかなか取り戻せないもの、それは「健康」です。何らかの病気になれば、昨日まであった健康は手元からすり抜けてしまい、メンテナンスが不十分であれば、多くの代償を払う事になります。出来る限り、忍び寄る病気の影から遠ざかるよう、日頃から注意しておかなければなりません。しかし、実際には生活の不摂生やストレス社会などで、年々と病気になる方の割合は増加傾向にあります。厚生労働省から発表された平成20年人口動態統計の年間推計によると、毎年第2位を占めている心疾患も益々増加の一途を辿る状況です。
 このような状況で注目されているのが、やはり生活習慣病です。最近では、心筋梗塞や脳梗塞の起因となる「内臓脂肪症候群=メタボリック症候群」というキーワードで世間的にも周知されはじめ、健康体を保つ方法やアドバイスが数多く出回り、個々のレベルでライフスタイルの見直しが検討されています。そのなかで、重要なテーマとして、「食事、運動、休養」がピックアップされています。特に、「運動」は大きなウェイトを占めており、一次予防(病気にならないために)、二次予防(病気が再発・併発しないために)として、重要な位置付けに挙げられています。これは、日本のみならず、諸外国でも同様です。ユネスコ宣言でも「運動への1$の投資は3.2$の医療費削減につながる」とあり、また、「運動は公衆衛生にとって、最良の買い物 best buy」として認識されています。現代はまさに、食事・運動・休養の自己管理能力が試されている時です。 リハビリの分野においても、特に心臓リハビリは一次・二次予防の観点から、運動(有酸素運動や筋力トレーニング)と教育(知識の提供)を中心に積極的に介入しています。 さあ、健康を継続するためにも、健康を取り戻すためにも、心臓リハビリはいかがでしょうか。

徳田 雅直   医療法人社団 冠心会 大崎病院 東京ハートセンター
理学療法士 心臓リハビリテーション指導士 コ田 雅直

2001年 理学療法士国家資格取得
2002年 日本心臓リハビリテーション指導士 認定
2005年 大和成和病院 勤務 南淵 明宏先生に師事 心臓外科術後リハビリに従事する
2011年 東京ハートセンター勤務
臨床を主軸に、共著 論文 共同開発 全国講演(学会・研究会・研修会)を多数行う。 心臓手術を受けられたすべての患者様が安心して過せる社会を目指し、 心臓血管外科術後のリハビリを全国へ普及活動中。




 

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