大動脈は心臓の左心室より起始し、全身へ血液を送る大血管のことです。大動脈は心臓から頭の方へ向かい、その後、弓状にカーブし胸部の左後方を尾側へ向かって走行します。そして、横隔膜を貫通し腹部にはいり、臍の下あたりで左右に分岐します。
横隔膜より頭側の大動脈を胸部大動脈、尾側の大動脈を腹部大動脈と呼びます。大動脈瘤とは読んで字のごとくこの大動脈が「瘤(こぶ)」のように拡大する病気です。 大動脈は正常径が2-3cmですが、ある一定の大きさ(5-6cm)になる血管が破裂する可能性が高くなります。
一旦、破裂すると体内に大出血を起こし、急激に出血性ショックとなり救命が困難となる非常に恐ろしい病気です。